友達

森で、象は1人ぼっちだった。
友達を求めて町に出た。
けれど象は怖がられ、友達になるどころかだれも話さえ聞いてくれない。
象の居場所は、ここにはないのだ。
自分は何のために生まれてきたのだろうか。象は悲しくなった。
森に帰ったけれどここにも友達なんかいない。象は歩きながら考えた。人なんかもう見たくもない。歩いて、歩いて、歩いて…象は倒れた。

町で、男の子は1人ぼっちだった。
話しかけても誰もこたえてくれないし、遊んでもくれない。
男の子は地球には人がいなくなった、と考えることにした。そうでもしないととてもたえられない。
男の子の居場所は、ここにはないのだ。
友達をさがし歩いて、歩いて、歩いて…つかれきっていたからか、目の前に象が倒れていることに気が付く前に倒れた。

男の子は夢を見た。
「象さん、きみも1人ぼっちなの」
「きみもって、きみも1人ぼっちなの」
「友達になってくれる?」
「ぼくが?きみの友達!?」
「いやだろうね、ぼくは誰からも嫌われるんだ」
「とんでもないよ、ぼくはきみが大好きさ!」
「ありがとう、きみはぼくの一番最初のともだちだね」
象も同じ夢を見た。
やがて2人は目覚めてうれしい涙を流す。
「ぼくに友達ができちゃった」