| 蛍 |
一匹の蛍を見た。黄色い光をはなちながら飛ぶ蛍に見とれてしまった。
その蛍は仲間と一緒に飛ばずに一匹だけ離れて飛んでいた。そんなところも、なんだか好きだった。わたしはその蛍を、持っていたナイロン袋に入れた。
入れたと言うより、蛍の方から入ってきたと言った方が正しいかも知れない。
逃げないようにしっかりと封をし、家に帰った。
袋の中を見た。そこにはもう光らない蛍が一匹。その時わたしは、完全に閉じてしまうと生き物は死んでしまうことをしった。わたしは急いで妹の部屋にむかった。いつまでも寝ないしうるさかったので、クローッゼトに閉じこめていた。少し、こらしめただけのつもりだった。
クローッゼットの中を見た。そこにはもう動かない妹が一人。